iQシリーズ i220 超音波プラスチック溶着機
デュケインiQシリーズi220超音波溶着システムは、複雑な制御を必要としないシンプルなアプリケーション用に設計された、発振器をプレス機に内蔵したプレスシステムです。
周波数は最も広く使用されている20kHzで、発振器の最大出力は1200Wと2400Wの2種類を用意しています。溶着制御は、タイム/エネルギーとタイム/エネルギー/ディスタンスの2タイプがお選び頂けます。
i220は他のモデルでも使用されているリミット設定機能、5ミリ秒のサンプリングレート、特許技術の出力トリガーを標準装備しています。
iQシリーズ i220 超音波プラスチック溶着機 主な機能
- 100%デジタル制御化された全ての発振器の機能とパラメーターは、精密且つ確実な制御を可能にし、また将来的な機能のアップグレードも容易に行うことができます。
- 最新鋭のマルチコア構造による0.5msのデータサンプリング速度は、溶着の精度と信頼性を向上させます。
- デジタル振幅制御機能は、20~100%の範囲で、1%単位で振幅を設定することができます。
- ソフトスタートアルゴリズムは、音響スタックの振幅をスムーズに立ち上げ、発振開始時のサージとストレスをミニマムに抑え、スタックと発振器の寿命を延ばします。
- デジトラックチューニングは、溶着サイクル中の共振周波数をデジタル的に追尾し、発振周波数とスタック(振動子+ブースター+ホーン)の共振周波数が合うように自動的に設定します。
- オーバーロード保護機能とエラーコードは、発振器を安全な状態に保ち、また不具合発生時のトラブルシューティングを容易にします。オーバーロードの出力リミットは、発振器の最大容量により決められています。
- ラインレギュレーション機能は、入力電圧が変動しても安定した振幅を維持させます。
- ロードレギュレーション機能は、溶着中の負荷変動に関わらず、一定の振幅を維持させます。発振時の振幅レベルは、+/-1%以内に維持され、安定した溶着と溶着サイク
- プログラム可能なソフトスタートとソフトストップは、音響スタックのストレスを低減させるために使用されますが、高速サイクルでの使用時には、0.010秒で振幅を立ち上げることも可能で、用途に合わせて時間を設定可能です。
- スタックスキャン機能は、使用するスタックの共振周波数を読み取り、発振開始時の周波数(フリーラン周波数)を自動的に最適な値に設定します。
- 周波数トラッキング機能は、生産中にホーンの温度変化などによって共振周波数が変わる際に、直近の発振周波数の平均値を元にしてフリーラン周波数を変更します。
- 周波数ロック/保持機能を使用すると、デジトラック機能を無効にし、スタートアップ周波数にロックします。溶着中に負荷変動が発生しやすいアプリケーションに有効です。
- ユーザー設定が可能なハードウェアセッティングメニューでは、フリーラン周波数、周波数トラッキング機能、周波数ロック/保持機能、周波数リミットなどの高度な設定も可能です。
- アフターバースト(溶着サイクル後の発振)は遅延時間と発振時間を設定することができます。
- 出力ディスプレイで使用しているスタックの超音波発振状態を確認することができます。

iQシリーズ i220 超音波プラスチック溶着機
容易な不具合対応
iQシリーズ発振器は、何らかのエラーやアラームが発生すると、ディスプレイにエラーコードを表示します。(例:”U501”)
表示されたエラーコードをデュケインのウェブサイト: www.dukane.com/easyfault で入力すると、そのエラーコードに対しての内容や対応策を表示します。これにより簡単に不具合に対しての処理ができるようになり、エラーやアラーム発生時の停止時間を短縮させることができます。
※注:上記サイトは英語のみの対応です。
iQシリーズ i220 超音波プラスチック溶着機 主な機能
i220 超音波プラスチック溶着機 前面

- 100%デジタル制御
- リニアランプ・ソフトスタート
- 出力トリガー(特許取得)
- デジトラック・オートチューニング
- ラインレギュレーション
- ロードレギュレーション
- オーバーロード保護回路
- 他のデュケイン機器との互換性
・・・など
i220 超音波プラスチック溶着機 背面

出力トリガー(パテント 7,475,801)
デュケインの特許技術である出力トリガーは、より安定した溶着を可能にします。発振開始時におけるパーツへ与える圧力/荷重が充分且つ安定した状態となります。出力トリガーは、コスト効果に優れた荷重トリガーの代替手段になります。荷重トリガーではロードセルや基板、ケーブル等のコストがかかる追加部品が必要となりますが、出力トリガーにはこのような追加部品は必要ありません。超音波スタックをロードセルの代わりとして使用し、設定したトリガー振幅で発振を行いながらホーンが下降し、ワークに接触して出力が上昇し、既定の出力に到達したら溶着振幅に切り替わり、距離制御やエネルギー制御などの通常の溶着サイクルを行います。
ディスタンスモジュールとリニアエンコーダ
- 溶着距離制御モードでは溶着時の樹脂の溶融量が常に一定になるように発振を制御し、安定した溶着強度を得ることができます。
- 位置制御モードでは、常に同じ位置で発振を止めるため、溶着後の製品の高さが常に一定となります。
- 全ての距離のパラメーター(溶着距離、総溶着距離、発振停止位置)をモニタリングでき、疑問品、不良品の上下限設定も可能です。
- 出力トリガー(U.S. Patent 7,475,801)
溶着サイクルが開始させる前に、ワークに与える圧力/荷重を充分且つ安定的に与えることによって、より安定した溶着を可能にします。 - 光学式リニアエンコーダーは、高精度で再現性も高く、1ミクロンの分解能です。
出力及びエネルギーモジュール
- エネルギー制御モードでは、一定量のエネルギーを与えるように発振時間を変化させて溶着を行います。
i220プレス機能
- 信頼性の高い部品を使用した堅牢な構造設計により、溶着の品質と信頼性を向上させます。
- コンパクトなシングルレール型リニアボールスライドシステム採用により、精度の高い位置決め、安定した作動、低摩擦でのスライドが可能です。
- 178mmストロークと、0.025mm単位での設定が可能なメカニカルストッパー。
- 上昇端用リミットスイッチは自動機での使用する際の原点検出に便利です。
- 使い易い側面パネルの位置表示は、ユニバーサルアイコンを使用しており、素早い位置確認やメカニカルストッパの調整を行う事ができます。
- フロントパネル・ロックアウト機能は、外部入力によって作業者によるフロントパネルからの設定変更を遮断します。
- クロムメッキ仕上げの支柱とアルミ製ブースターが標準仕様です。
- 内蔵型光学式リニアエンコーダーによる省スペース化を実現し、自動機やマルチヘッドでの使用範囲を広げます。
- 供給エア遮断用手動弁が標準装備です。
- 人間工学に基づいたベースとサイクル起動スイッチは、作業者の疲労を軽減します。
- ステータス表示器(サイクル中、非常停止中)による、システムコンディションの早期確認が可能です。
- ツイストリリース式非常停止スイッチは、国際安全規格に適合しています。
オプション
- リゾナントマウント型ブースター(高剛性型)
- ロングコラム(支柱)を使用すると、高さのあるパーツの溶着にも対応できます。
- エアシリンダ径の変更可能 標準:φ63(2.5インチ)、オプション:φ38(1.5インチ)、φ51(2インチ)、φ76(3インチ)
- 自動送り式フィルム巻き取り装置
iQシリーズ i220 超音波プラスチック溶着機 仕様
i220プレスシステム仕様表
モデル | 20121XC0P3 | 20122XC0P3 | 20242XC0P3 |
---|---|---|---|
周波数 | 20kHz | ||
最大出力 | 1200W | 2400W | |
入力電源電圧 | 単相AC100V | 単相AC200V | |
入力電源容量(最大) | 15A | 8A | 15A |
発振制御 | タイム/エネルギー | ||
振幅制御 | デジタル式(20~100%:1%単位) | ||
重量 | 109kg | ||
幅 | 472mm | ||
奥行 | 631mm | ||
最大高さ | 1530mm | ||
ホーンストローク | 178mm | ||
エアシリンダ径 φ63mm | (オプション:φ38、φ51、φ76mm) |
※:本書の仕様・内容は予告なく変更する場合がございます。
モデル | 20121C0P5 | 20122XC0P5 | 20242XC0P5 |
---|---|---|---|
周波数 | 20kHz | ||
最大出力 | 1200W | 2400W | |
入力電源電圧 | 単相AC100V | 単相AC200V | |
入力電源容量(最大) | 15A | 8A | 15A |
発振制御 | タイム/エネルギー/距離 | ||
振幅制御 | デジタル式(20~100%:1%単位) | ||
重量 | 109kg | ||
幅 | 472mm | ||
奥行 | 631mm | ||
最大高さ | 1530mm | ||
ホーンストローク | 178mm | ||
エアシリンダ径 φ63mm | (オプション:φ38、φ51、φ76mm) |
※:本書の仕様・内容は予告なく変更する場合がございます。